February 25, 2006

犬好き DNA (2)

 以上は,もちろん根拠も証拠も無い想像上のお遊びです.

 でも,同じ犬飼い(犬好き)でもA人種,B人種の区別が存在するというのは,いろんな人と話をしてきて,なんとなく感じるところです.この両人種が犬の話をすると,どうしても議論がすれ違ってしまいます.たとえ表面的には同じ内容を語っているようでも,心情といおうか,基本的な態度みたいなところで,なかなか埋めることのできない溝があるからです(別に埋める必要など無いかもしれませんが).逆に同じ人種同士の会話だと,意見は違っていてもそういった違和感は存在しません.意見を交換してお互いの考え方が理解できたとしても,このへんの感覚まで共有することは,なかなか難しいみたいです.だから,遺伝のレベルで,すでにどこか違いがあるのではないかと,屁理屈をくっつけてみたわけです.

 もちろん,嗜好や好き嫌いには学習とか経験などの影響が大です.でも例えば,ほんの2〜3歳の子供でも,犬を怖がる子とそうでない子に分かれることや,「メロメロの犬好き」 の大人でも,小さい頃に犬に襲われて怖い経験をした人が案外多いことを考えると,経験だけではないもっと根深いものを感じてしまいます.

 A/B人種の見分け方?
 人間には知識とか理屈とかがあって,嗜好や態度にもいろんなフィルターがかかってしまうので,これはなかなか難しい.でも例えば, 「しつけ上良くないと頭ではわかっていても,どうしても犬を寝床に入れてしまう」人...これなんかB人種に近いと思われます.こういう人は,人間同士より,むしろ毛皮動物と触れ合って眠る方が安心できてしまうんじゃないでしょうか.これを心理実験で確認した例もあるそうです.

 高齢者や精神障害者の施設なんかでは,ほとんど感情を表すことがなくなり,自分の世界に閉じこもってしまう人の話を良く聞きます.その中で,いわゆるセラピーアニマルたちと触れ合うと,急に心を開いて人間らしい表情を浮べる人たちもいます.こういう人たちも,実はB人種なんではないかと思います.逆にもしそうだとすると,効果の無い人(A人種)もいるはずであり,一度,現場の人に確かめてみたいところです.

 しつけの方法論やテクニックを重視するのは,どちらかというとA人種かもしれません.B人種は, 「一緒に暮らしてれば相手の気持ちは何となくわかるさ」 くらいに思ってるので(思い込んでるので),その辺がついつい良い加減になってしまいます.

 もちろん今回も, 「どちらが良くてどちらが悪い」 という話ではありません (これだけは,しつこく念を押しとかないとね!).ただ,議論が紛糾したときなんか,こんなことをチラリと意識してみると,案外,相手の考えにシンパシィを感じるかもしれません.
 また,いわゆるしつけ本の類を読むと, 「自分のライフスタイルとその犬種が合っているか,あるいは,自分は犬と何をしたいか/どんな関係になりたいかを,犬を迎える前に十分に考えましょう」 なんてアドバイスをよく目にします.そのついでに,自分は犬に対してどんな感覚を持っているか,どんな人種なのかを振りかえってみるというのはどうでしょうか? A人種向け,B人種向けの犬種ってのもあったりして.

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