May 4, 2007

バランス(5) 時間と感情と脳と身体と光と闇が結局どうしたって?

唐突ですが,どこまで行ってもまとまる気配が無いのでこの辺でやめます.
「一体何だって言うんだ!」などと怒るのは健康に良くないですよっと.

どうしてバランスなどということが気になり出したのかと記憶を辿ると,どうやら数年前にHiroさんがイギリスのファームにお邪魔した時に遡るようだ.
ドッグトレーナー(というより飼い主トレーナー)でもあるそこの農場主は "Everythig is balance!" としきりに強調していたのだそうだ.
どういう文脈で使われたのかはとうに忘れたが,伝え聞いたその言葉だけは胸のあたりに引っかかって残っている.
もちろんトレーニング中に使われたのだろうが,作業と普段の生活を切り離して考えない彼女の考え方から推して,その他にも様々な含意があっての言葉だと思われてならない.

そういえば自分は犬が好きだが,その理由の一つに彼らに感じるバランスの良さがある.
どんなバランスかというとそれはまぁ色々あるのだけど,象徴的なのは,細っこくてしなやかな4つ足で大地を踏みしめ,頭と尾がなんとも言えない調和を感じさせるその姿態である.
それに比べると(とゆーか別に比べなくても),ひょろっと細長い身体ででかい頭を支える人間は,とても危なっかしく見える.

過去を振り返らず未来を憂えず,今を精一杯生きる犬たちに,なぜか私たち人間は惹かれ癒される(ああ,なんかヤな言葉だけど).
さまざまな無理や面倒を抱えながらも一緒に暮らそうとする.
もともと,犬と人間は生きるための自然なバランスの中で共生関係を育んできた.
今,脳社会と言われる空間を作りそこで暮らし始めた人間は,自らの失われたバランスを補うため,犬への依存を始めたのではないだろうか?

おわり
 

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